令和五年鹿島神宮奉納演武を終えて

 In 奉納演武

令和五年十一月十八日、鹿島神宮にて奉納演武を行った。
鹿島神宮は初めて訪れたが、
日本最古の武神である武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)が祀られていることもあり、
神の温かみを感じるだけでなく、厳かな雰囲気もある場所であった。

今回の奉納演武を終えて感じたことは、「迷い」についてだ。
この場所での演武は初めてだったこともあり、その場での臨機応変な判断が求められたが、
「迷い」が生じたことにより、間髪いれない行動ができなかった。

「間髪いれず」の意味を調べてみたが、
「間(あいだ)に髪の毛ひとすじを入れる隙間もないことから、即座に、とっさにを意味する」とのことだった。
この「間(あいだ)」は「間(ま)」と捉えることができると思う。
「間(ま)」と捉えるなら、状況を読みながら、隙間の無いところに適切な行動を、一回で通すということになるだろう。
これをやるにあたって「迷い」があっては、当然できない。
「迷い」が生じたら、即斬り捨てることが必要だ。
このように言葉や文章で書くのは簡単ではあるが、実践するのは非常に難しい。
だが、実践しなくては、できるようにはならない。

「迷い」を感じている自分自身を客観視し、なぜその「迷い」が生じるのか、
どうしたら「迷い」を切り捨てることができるのか、自問自答していくとともに、
先人たちがどのように「迷い」と向き合ったかも学んでいきたい。

鹿島神宮奉納演武、「迷い」と向き合うきっかけとなる一日であった。

門下生 黒澤亮介